水銀灯という照明設備を聞いたことがある人は多いはずです。
水銀灯とは、例えば学校の体育館などに採用されていた、あの照明のことです。
ここからは水銀灯とはなんなのかについて解説していきます。
まずは水銀灯の仕組みや概要について解説しましょう。
水銀灯はガラス管内の水銀蒸気中の高圧アーク放電により発生する光放射を利用したものです。
水銀灯は
・高圧水銀灯
・低圧水銀灯
の2つに分れますが、通常、水銀灯と呼ぶときは高圧水銀灯のことを言っています。
水銀灯の用途は幅広く、
工場や倉庫・展示場・店舗・屋外の駐車場などたくさんの場所で活躍しています。
照明の中でも大きなW(ワット)数が自慢で、広範囲を明るく照らすことができます。
水銀灯のメリットとデメリットについて紹介しましょう。
まずはメリットです。
水銀灯のワット数は約80W~1000W程度まで幅広くラインナップされています。
水銀灯ではこれまでの従来の電球では不可能だった大きいW(ワット)数を実現することができ、
非常に明るい光を出してくれます。
水銀灯は白熱灯に比べ発光効率が非常に高く、なんと3倍以上もあります。
そのため同じW数であったとしても、明るさが桁違いです。
広範囲を明るく照らすにはもってこいの照明ですから、
広い屋内スペースや駐車場などに広く利用されているわけですね。
つづいてデメリットについても解説しましょう。
水銀灯は自然な光に近い色を演出するのが苦手です。
水銀灯から放出される放射光は赤みが欠けた青白い色で、自然な発色をすることができません。
そのためムーディな演出などは非常に苦手であり、
ナチュラルな表現をしたい箇所での使用は厳しいものがあります。
水銀灯のメリットでもでもお伝えしたように、W数が高いため、消費電力が高いです。
そのため電力使用料金も高くなる傾向があり、家庭で利用するには敬遠される傾向にあるのです。
水銀灯のデメリットといえば、安定した明るさになるまでにある程度の時間がかかることでしょう。
小学校の体育館を思い出してもらうとわかるように、
電気のスイッチを入れてから完全に点灯するまでに大体10分程度の時間が必要です。
それに加えて一旦消灯してしまうと、水銀灯の熱が下がるまで再点灯することもできません。
最近では水銀灯のメリットをカバーする照明がラインナップされるようになり、
水銀灯が採用されることは少なくなってしまいました。
また2020年「水銀に関する水俣条約」の採択により、水銀灯(ランプ)が製造中止になりました。
これは背景に「環境保全」の思想があるようです。
紫外線ランプといった特殊用途での製品を除き、
製品の製造及び、輸出・輸入も規制されるようになってしまったのです。
このような理由により、水銀灯は私たちの生活から消えつつあります。
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