夜間によく電気を使う方、夜だけ電気代が安くなるプランがあるのをご存知でしょうか。一般的な家庭では、従量電灯プランとよばれる電気料金プランが使われていることが多いです。しかし最近ではオール電化住宅も増えてきたため、時間帯電灯プランというものに注目が集まっています。
この2つのプランの違いとはなんなのでしょうか。今回も前回に引き続き、電気代が時間帯で変わるプランについてご紹介致します。
例1
この料金で、昼間時間に100kWh 、深夜時間に10kWh使用した場合を考えてみましょう。
従量電灯プランだと電気代が時間帯で変わることはないため、
110(kWh)×17.40(円/kWh)=1914(円)
となります。
一方時間帯電灯プランの場合は時間に分けて計算するため、
90(kWh)×21.64(円/ kWh)+10(kWh)×28.59(円/ kWh)+10(kWh)×9.94(円/ kWh)=2332.9(円)
この場合は従量電灯プランの方が安いことがわかります。
例2
では、昼間時間に50kWh、深夜時間に60 kWh使用した場合はどうなるでしょうか。
従量電灯プランだと、
110(kWh)×17.40(円/kWh)=1914(円)
となり先ほどと変わりません。
しかし時間帯電灯プランの場合は、
50(kWh)×21.64(円/ kWh)+60(kWh)×9.94(円/ kWh)=1678.4(円)
というような計算になり、時間帯電灯プランの方が安くなります。
実際には基本料金などで料金が変動しますが、日中電気を使う家庭は従量電灯プラン、深夜の方が電気を使う家庭、もしくはオール電化住宅は時間帯電灯プランがよいでしょう。
電気代が時間帯によってことなるプランがあることはわかりましたが、そもそもなぜ夜間に電気代が安くなるのでしょうか。それは電力会社の事情が関係しています。
一般的に私たちは日中に多く電力を消費し、夜間は寝ているため、あまり電力を消費しません。これにあわせて電力会社も夜間はあまり発電しなければコストがかからないよう思えます。
しかし法律で「電力会社は昼夜問わず安定した電力を供給しなければならない」と定められているのです。そのため「夜間に発電した分をなんとか使ってほしいという」電力会社の気持ちが反映されているのが時間帯電灯プランなのです。
すなわち時間帯電灯プランは、消費者にとっても電力会社にとってもうれしいプランというわけです。
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