電気工事の現場でよく利用されるのが高所作業車ですが、使用するためには資格が必要です。
この記事では高所作業車での作業に必要な「高所作業車運転特別教育」について解説します。
高所作業車とは作業用バスケットや作業床が備わった車両のことです。
定義としては、動力を使用して上昇・下降ができる高さ2メートル以上の作業台を搭載している、不特定の作業場所に自走できる、という要件を満たしているものが高所作業車となります。
高所作業を使って作業を行うときにはアウトリガーを張り出して接地します。
一方で、不特定の場所に自走できない機械は「高所作業台」と呼ばれています。
高所作業車は電気工事やトンネル内部のメンテナンス作業などに活用されており、電気工事の現場で良く活用されるのがトラック型高所作業車です。
トラック型高所作業車は、公道を走行できるため、1日で多くの現場に対応できるというメリットもあります。
高所作業車には電気工事の作業性に配慮した電気工事用のタイプもあります。
電気工事では電柱付近や電線を扱う作業をする場合、感電事故の恐れがあるため、電気工事仕様と呼ばれる高所作業車を利用する必要があります。
電気工事仕様の高所作業車は、作業床や先端ブームに絶縁性の高い素材を採用しており、電気工事の事故を防止できる構造になっており、安心して作業が可能です。
高所作業車のうち、高さが10メートル未満の高所作業車を操作するには、高所作業車運転特別教育を修了することが義務付けられています。
なお、高さ10メートル以上の高所作業車を操作する場合は「高所作業者運転技能講習」の修了が必要です。
資格概要は以下のようになります。
受講資格は特にありません。
講習内容は学科6時間、実技3時間の計9時間となります。
作業に関する装置の構造及び取り扱いの方法に関する知識…3時間
原動機に関する知識…1時間
運転に必要な一般的事項に関する知識…1時間
関係法令…1時間
作業のための装置の操作…3時間
電気工事は電線や電柱から電気を引き込んだり、インターネット回線を繋いだりするため、高所作業車が欠かせません。
高所作業車にもさまざまな種類があり、高さの上限に応じて必要な資格も異なります。
電気工事業者は、現地調査を行ったうえで現場と工事内容に適した高所作業車を手配することが求められます。
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