コンセントの専用回路とは?専用回路が必要な家電と電気工事の方法

エアコンやIHクッキングヒーター、浴室乾燥機など使用電力の大きい電気機器を設置する際は、専用回路を使用します。もし、分電盤に専用回路の空きがない場合、専用回路の配線工事が必要になります。

この記事では、専用回路とは何か、専用回路の電気工事について解説します。

専用回路とは

専用回路（専用コンセント）とは、分電盤の子ブレーカーから直接、コンセント1つだけに配線されている回路です。エアコンのような消費電力1,000W（10A）以上の電気製品では専用コンセントが必要です。

一方、照明や家電などで使っているいわゆる普通のコンセントは一般回路（一般コンセント）と呼びます。
分電盤の子ブレーカーに複数のコンセントや照明などが配線されています。

専用回路の増設工事の方法

エアコンなど専用回路が必要な電気機器の設置に際して専用回路が足りていない場合、専用回路増設の電気工事を行います。

一般回路の場合、近くのコンセントから配線を接続する電気工事を行えばコンセントの増設ができますが、専用回路の場合は分電盤から直接配線をします。

そのため、専用回路を増設するときはまず分電盤に予備のブレーカーが余っているか確認します。
予備のブレーカーが余っている場合はそこから配線をして専用回路の増設を行います。

もし、ブレーカーに余りがない場合、分電盤の横に予備ブレーカーを増設しますが、予備ブレーカーは2個程度までしか増設できないため、複数増設したい場合は分電盤交換の電気工事が必要です。

専用回路の増設は電気工事法により電気工事士の資格がないと行えません。エアコンの設置工事は電気工事業者に依頼するようにしましょう。

専用回路が必要な電気製品

下記の電気製品は専用回路が必要です。

エアコン（電圧100Vまたは200V）

電子レンジ（電圧100V）

IHクッキングヒーター（電圧200V）

浴室暖房換気扇（電圧100Vまたは200V）

食洗機（電圧100Vまたは200V）

洗濯機（電圧100V）

電気工事で専用回路を増やすと電気のお悩みも解消できる

専用回路の電気工事についてご紹介しました。電気を安全に使用するために、消費電力の大きい電気製品は専用回路が必要です。

また、専用コンセントを増やすことで、電子レンジを使うとブレーカーが落ちる、電気コードがごちゃごちゃしていて絡まる、電気自動車のスタンドで充電すると時間がかかる、屋外で電気を使うときに室内から延長コードを使用している、などのお悩みも解消できます。

エアコンや浴室乾燥機、IHクッキングヒーターなどを導入する予定がある方や専用回路を増やしておきたいと考えている方は一度電気工事業者に相談しておくと良いでしょう。